ティーチングキャラバン in 青木家

聞くところによると、
部活を引退した現在の南高3年生の殆んどは進学希望で、
その多くは、推薦狙いだそうだ。
推薦狙えるほど内申が良かったとは、ちょっと驚きだけど。。。
その中でたけるは、
志望を信大教育学部の一本に絞り、来年1月のセンター試験に向けて、
日々励んでいる。
彼は、3年生になっても己の進路にはまるで頓着なく、
進学すべきかすら、迷っていたようだけれど、
4月に信州大学と練習試合したのをきっかけに、
ここに入りたいと強く決意したそうだ。
(詳細は4月16日の日記を参照のこと)


そんな訳で、
少なからず責任も感じている身として、
彼の監視役兼家庭教師もどきを、させてもらっている。


(いつも夕食を御馳走になりありがとうござます。ほんと、御馳走)


(亜由美姉さんのファッションセンスには、一目置いている)


本人の承諾は得ていないけれど、
本人にプレッシャーを与える意味で、すべてを公表させてもらいますと、
現在の彼の実力からまともに判断するに、現役合格はまず不可能。
フツーの受験勉強では、今から100日後のセンター試験には、
到底間に合わない厳しい状況であると、おいらは認識している。
なので、
常識外れのハチャメチャなペースで進めて、
奇跡が起こせるかどうかであると、
踏んでいる。


唯一の拠りどころは、南高バスケ部での経験。
おいらが見始めた選抜大会後の、
無勝街道まっしぐらで常態的なさぼり集団で、
学校の先生方からの期待も全くなく、
顧問の引き受け手もなかったバスケ部が、
翌年6月にはあと4点で県ベスト8に入れるまでに変貌したことには、
おいら自身が一番驚いている。
この一件で、先生方のバスケ部に対する印象も変わったと聞く。
痛快だ。


人間その気になれば、
そのくらいに変われることを、
身を持って経験できたのは幸せなことで、
この先の人生で、事あるごとに拠りどころにして良いくらいに、
最高の成功体験。


たけるの今の状況は、バスケ部のそれと似ていて、
おそらく現段階では、たけるの現役合格を確実視する先生など、
いるはずがない。(言い切ってしまいましたが…)
その予想を覆してみようじゃないの。。。
バスケといい、勉強といい、
ガチでチャレンジ出来る機会があることは、本当に幸せ。

たける
睡眠以外の時間は、全て勉強の為に使いなさい。
メシ食っててもクソしてても風呂に入ってても、
勉強はできるぜ。
そこまでして、
ラクルが起きるかどうかだな。

中学生に勉強教えることにかけては絶対的な自信を持っているおいらも、
高校レベルは、ちょっと厳しい。
なので今、
23年前の引き出しを探して、必死に思い出している。
整理の苦手なO型にとっての発掘作業は、
チリ鉱山くらい難航するかと思われたけど、
徐々に記憶が蘇ってきた。
風呂に入りながら、数ⅠAの参考書を読み解いている。

2次方程式が重解を持つのは判別式D=0の時…
『そうだ! そうだったな…』と、ひとりごちる。
なんだか楽しい作業で、
おかげでおいらの知識も深まってきた。
与えたら与えられる…紛れもない人生法則。