合縁奇縁

◆午前 丸子中央小学校体育館にて
利公親子レクレーション。
入学して2ヶ月の子供たちは既に、
みな、十分に仲良しであり
先生発案の色々な遊びを嬉々としてこなす。
その一方で、
入学式と参観日を経て3度目のご対面になる親たちは、
まだお互い誰の親なのかもわからず、
そもそもクラスの子供の名前さえ把握できていない上に、
小学一年生的遊戯に興じた日には、
みな、照れ模様。
この手の恥ずかしさは年々麻痺してきたおいらは、
子供と一緒に全力でスキップ。
でも、
よそのお父さんと手を繋いだときは、
ちょっと恥らう。

最後に、
突然の御指名で、バスケの模範演技をすることに。
模範になったかどうかはともかくとして、
ミニバスのリングにダンクシュートして、誤魔化す。





◆午後 長野高専にて
野沢南高練習試合。 
行きに、頼んでおいた南高Tシャツを取りに、長野スター商会へ。
スティンガーズの北原君が、このお店にツテがあるらしく、
何かと融通してもらう。
信大教育学部近くにあるこのお店には、
遥か20年前の学生時代、よく通ったものだった。
ここには名物と言うべき超元気なおばさんがいて、
今回、手配の関係で何度か電話したときに応対頂いた、
ハイテンションな年配女性の声から、
あのおばさんであることを確信。
あぁ、まだ店にいるんだ・・・と、ちょっと嬉しくなり、
今日、久しぶりお会いして、色々と話をしているうちに、
なんと、
スター商会は北原君の実家で、
あの元気おばさんは彼のお母さんであることが、判明。
さらにお話を伺い、
彼は小学校の頃、相撲の長野県チャンピオンだったことを知る。
『え・・・もしや・・・』と訊ねたところ、
当時、よくお店で見かけた、
丸々太っていてお母さんのコピーか・・・?ってくらい瓜二つの子供が、
当の北原君であることが、判明。
『どひゃー・・!』。
何とも不思議な縁である。

(北原君のご両親)


(北原君ご一家 かつては丸々の彼も・・・)


現在、中学校教師をしている彼には、
南高の練習にも来てもらったことがある。
さすがに本職は子供を乗せるのがうまく、
フットワークがいつになく盛り上がっていたことが、
印象深い。



長野高専は、
先のインターハイ予選北信大会でベスト8に入れず、
県大会出場は叶わなかったけれど、
7月にある関東信越高専大会に向けて、頑張っている。
ディフェンスがよく鍛えられた、真面目なチームである。
強いディフェンスに遭うと、
なかなかスムーズに攻めることができない南高。
いい練習になる。
どうも彼らは、
県大会に出場できただけで満足なのか、
気持ちのノリがイマイチだ。
はまった時の強さは県でも十分通用すると思うだけに、
もっと欲を出して、奮起して欲しい。
最後に、
1、2年生だけの、次代のメンバー構成で試合をする。
いつも先輩の応援ばかりで、
試合に出たくてうずうずしていたであろう彼らは、
気持ちの入ったプレーを見せる。
先輩にも見習ってほしい姿勢。


高専バスケ部顧問の児玉英樹先生は、
おいらの大学時代のバスケ部同期。
彼は教育学部で、おいらは工学部。
体育会バスケ部の4年間と、お遊びで作った大学院チームでの2年間を、
共に過ごした仲だ。
彼はチャージングをとるのが抜群に上手で、
地味に貢献する玄人受けの職人プレーヤーだった。
あのチャージングのとり方は実に天晴れであり、
ディフェンスに生きる者の格好良さというものを、
南高生に見せてやりたい。

彼の実家は佐久市にあり、
実は、
彼のお父上は、れい子の南高時代のバスケ部顧問。
県内では知らない者がいないというくらい有名な辣腕監督であり、鬼監督。
彼に鍛え上げれた当時の南高は強く、
れいこの1つ上、2つ上の代は長野県を制しており、
2つ上は、北信越チャンピオンでもある。
南高女子バスケ部の全盛時代を生きた彼女は、
その時の財産で37歳の今でもバスケを続けている。
ここまで鍛えてくださったお父上には、
本当にありがたく感じているだろうけど、
そこに至るには、
おいらの想像を絶する厳しいご指導があったようだ。
おそらく、
今の南高生ではもたないであろう、厳しさ。
学生時代に、当時つき合っていたれい子に児玉を紹介して、
彼が恩師の息子とわかったときの驚きといったら、
なかったな。
彼の野沢北高時代の一つ上の三石誠司君も、
大学バスケ部の同期なのだけれど、
児玉父子を良く知る彼は、
『あの厳しい親にあって、このへらへらした息子ってのは、理解できない・・・』と、
よくこぼしていた。
けれど、
彼もお父上に倣って高校教師になり、バスケ部監督になり、
あのへらへらは何処かへ置いてきたようで、
だんだんとお父上に似てきたようだ。
血は争えない。


ちなみに、
現在、小学校教師をしている三石君は、
マネージャーの美咲ちゃんの小学校時代の担任で、
今は佐久市の小学校でたけるの理絵姉さんの同僚である。


何とも不思議な縁。


以下、南高についての児玉のコメントです。

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最初に来た時は、身体能力抜群の青木君が、今後このメンバー(チーム)に
どう馴染んでいくのかが、南高の課題なんだろうなと思ってた。
選手を集めることができたり、
長野吉田みたいに掃いて捨てるほど上手な選手がいたりするチームと異なり、
公立高校の多くは、南高のようなパターンになることが多い。
先日来てもらった時のファーストゲームは52点中、彼が30点とっていた。
そんな彼が、
時に大きな声を出すことはあっても、終始冷静にプレーできるようになったのが
南高の成長の証であり、
県大会に出られることになった理由・要因なのだと思う。
彼のようなタイプの選手が、
チームメイトを罵倒して、ボールを床に叩きつけ、
『こんなヘボ連中と一緒にバスケットできるか!』ってパターンが、
実は高校には多いのよ。
いいチームになったと思うよ。
この前の試合で、ミドルシュートを何本か決めてた神津君なんかは、
スーパープレーヤーの青木君がいるから生きるわけだよ。
失礼だが、自分で相手を崩すことはできないけど、
彼から配給されるパスを上手く受けられるように動いて、
かつ確実に決められるように練習したんだろうな神津君は。
上手いと思ったよ。


一方我がチームは、
3年の身体能力ピカイチ君がモチベーションが上がらないと申し出てきた。
身長低いけど、速い跳ねるしってうちには珍しい選手で、
将来が楽しみだったのだが、退部の意向も口にし始めた。
仲間の足りない部分を自分が補い、自分の不得意を仲間がカバーしてくれる
ってのがチームスポーツの素晴らしいところで、
将来バスケットで生計を立てる訳じゃない我がチームの選手たちには、
そこを一番理解して欲しいと常に思い、指導してきたつもりなのだが、
残念で仕方ない。
尊敬する先輩指導者からの受け売りだが、
「部活動(バスケットボール)とは、在学中さらには卒業後の人生を
豊かにするツールである」と部員に話している。
つまり部活動とは教育活動であり、勝つことばかりじゃなくて、
コミュニケーション能力や協調性、適応力や問題解決能力など、
将来、逞しく、そして豊かに生きるための態度や能力を育む場でもある
という点を理解して欲しかった。
自らの指導力不足を痛感している。


うちの爺さんが、今は百姓に専念してるが、
「百姓は楽しい」「野菜は裏切らないから」って言ってたよ。
まだまだ、俺の指導者生活は先が長いが、疲れ気味です。
質問に答えるつもりが愚痴になってしまいました。
ではまた。
県大会頑張って!

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持つべきものは友達です。
本当に、ありがたい。