南高 vs 長野吉田

長野吉田高校は、公立で且つ進学校でありながら、
私立高校全盛の現在の長野県高校バスケット界にあっても、
常に県の優勝争い絡む強豪であり、バスケのブランド校である。
スティンガーズの仲間である西澤潤也が、
今年度から長野吉田のバスケ部顧問になったことから、
無理矢理頼み込んで、練習試合をお願いする。
試合は平日の夜しかできないということで、
友人の児玉に無理矢理頼み込んで、長野高専の体育館をお借りする。
そして、
長野市への移動手段を確保するべく、
中西と晃のお母さんにお願いして、車を出して頂く。
以上が、試合の2日前に急遽決まる。
我ながら強引な展開と思いながらも、
ご協力いただいた皆さんには、本当に感謝しています。


こうして無理矢理に実現した長野吉田戦。
出だしは良かった。
中外にうまく絡み、1ピリオドは2点差。
『お・・結構いいかも』と喜んだのも束の間、
赤沼が捻挫して退き、相手がディフェンスを強めてきたら、一気に劣勢に。
激しいディフェンスと、
圧倒的な機動力を持って攻め立ててくるチームに対して、
浮き足立つ。
こうなった時の立て直し方を、
コートのメンバーもコーチも、知らない。
終わってみれば40点差。
ゾーンプレスを含めた、これほど激しいディフェンスに出会った事は、初めてだ。
この経験が、彼らの血となり肉となってくれる・・・・・はずだ。
南高生は、
この貴重な経験をよく振り返って、今後に生かして欲しい。
現時点の南高は、
赤沼含めたスタメン5人が五体満足で揃ったときが、
もっとも力が発揮できる状態であり、
戦うチームとして考えた場合、
非常に選手層が薄いと言わざるを得ない。
ベンチメンバー含めた全体の底上げが出来ていないのは、
コーチであるおいらの責任でもあるのだけれど、
実力主義の世界においては、
学年に関係なく、勝つためのメンバー構成でいくしかない。
ベンチメンバーは、
スタメンを助けてあげられるよう、
自分が貢献できるプレーを100%出して欲しい。


長野吉田高生は、
これまでに対戦した高校生の中ではピカイチに態度が良かった。
バスケがしたくてこの高校に来ているからか、
西澤先生の指導の賜物なのか。
試合後においらの講評を受ける彼らはまるで、
ご神託を伺う信者のように、
すがる様な目をして、
話を聞いてくれた。
話をしている最中、ずっと下を向いていて、
『この子はどういうつもりなんだろ・・・』と思わせる学校もある中で、
吉田高生のバスケに対する真剣な姿勢は、突出していた。
これが、県のトップを狙う高校の雰囲気なんだなぁ。



西澤潤也は、
高校バスケ界の超ブランドである、
秋田の能代工業高校のキャプテンで、
順天堂大学でもキャプテンで、
関東学生リーグでぶっちぎりの得点王になった、
随分派手なキャリアを持つ。
生粋の3ポイントシューターであり、
スティンガーズでも、彼のシュートが当たればそれだけで勝ててしまい、
その逆も、またしかり。
将来は長野県バスケを背負って立つ指導者として嘱望されているようで、
今は部活が中心のため、自身のバスケはお留守なのか、
スティンガーズの試合には、さっぱり来ない。
来月の県一般には、来いよ。


以下、南高について西澤のコメントです。

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こちらこそ、遠路はるばるありがとうございました。
自分のチームのことは忘れかけていました。
ご協力できず申し訳ありません。

①能力のある選手もいて、「結構やるじゃん」と思いました。
ただ、どうしても特定個人に頼ってしまう。
オフェンスもディフェンスも、もっと互いに協力したらどうでしょうか。
やっぱりチームスポーツですから。
先日「八王子高校」に行ってきました。
2mのセネガルがいますが、一試合で25点でした。
それ以外の選手に合計70点も取られ、歯が立たず。
あわや100点ゲームになるところでした。
つまり・・・
セネガル一人だけに70点取らせていればこちらの勝ちです。
チームの特徴を最大限に生かして上手に戦っていると思いました。

②プレッシャーがかかったときの対応をしっかりとするべきです。
オールコートプレスに捕まったように、色々な状況を考えて対策を。
プレス対策のボール運び、ゾーン対策のアタックの仕方など
一つ二つは練習しておくべきです。

③時間が経つにつれ、体力の低下と集中力を欠く場面が見えました。
今から劇的に体力が向上することはあり得ませんが、
集中力を維持することは「意識」でコントロールできる面が
あると思います。
疲れてきたときほど声を出してコミュニケーションを取り、
意識を保つことを心がけることはすぐにでも出来ることです。

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