日本スポーツマスターズ大会 2日目

準々決勝 対石川県
旧友の片山が所属する石川県は前年3位。
ゼネコン勤務で日本各地を転々としている彼
『次はケニアかも知れない』だって・・

スタートは前夜の居酒屋で満場一致にて合意の通り、50代の大先輩方。
開始後5分間、全く引けをとることなく
・・・というかリードまでしちゃって
いい感じで引き継がせてもらって、なんとなく楽勝ムード・・
全員出場で勝つ。


この試合の前半
高円宮妃久子さまがご観覧
地元石川選出の森喜朗代議士と共に・・
10年前の宮城国体も、こんな感じで天皇皇后両陛下がバスケット会場に・・
あの時は物々しい雰囲気だったなぁ・・久々に思い出す。



準決勝 対東京都
昨年は準々決勝でコテンパンに負けた東京都
相変わらずデカイ・・190cmと196cmと197cmが同時に出てくる。
対する長野県は、184cmのおいらと185cmの勇と194cmの寺さん。
マンツーマンディフェンスは島根戦のみで
以降の試合は全て2−3のなんちゃってゾーンディフェンス。
群馬戦同様、高さのある相手に対しては
外のシュートは捨てて、徹底して中を守る。
この場合の肝は、何よりも5人の連携。
『俺が行くっ・・』
『そこ任せた・・』
『そっち行ったぞ・・』

全国大会の準決勝
余裕かませられるはずもない相手に対して
40過ぎのオヤジたちが
なりふり構わぬ必死さにて
互いに声を掛け合い適切なポジションに動き、カバーし合う
凄まじいばかりのコミュニケーション・・

(寄りは素早く・・)
前半に離されかけたけれど
しぶとく喰らいついてリードを広げさせない
3点ビハインドで後半へ

(視界には190cmオーバーのメジャーな3人・・今までに感じたことのないプレッシャーが・・)
日頃、自分を小さいと思うことはないけど
この試合は嫌というほど感じさせられた。
守っていて、自分の頭上へ裏パスが飛んできた時・・
『こんなに高いパスじゃまさか取れねぇだろ・・』と思いながらも一応ジャンプ・・
リングより高い位置でキャッチされて
『えぇっ・・通っちゃうの・・?』
度肝を抜かれるとは、こういうことを言うのだろう。
そんなさすがのプレーでやられたりもするけど
必死のなんちゃってゾーンはなかなかに機能して
守っていて、それほどやられた実感はなく
そこから速攻出したり武田先輩の個人技で得点を重ねる。
勇のシュートが当たっていたことも忘れてはならない。
接戦だからかスターティングメンバーを下げない東京都に
しつこい守りと運動量で泥臭く対抗する長野県。
この大会を通して何となく一定の型になっている、本県の勝ちパターンだ。

(3ピリ残り3分 1点差)

3ピリでついに逆転・・
『おいおい・・こりゃ勝てちゃうんじゃね・・?』
とアドレナリンがさらに噴出すのを感じる一方で
『いや・・これに勝ったら決勝は明日だよな・・』
と冷静に囁くもう1人の自分がいた。
祝日の今日も会社は出勤日のため、休暇を取って来た上に
明日も休みますは、ちょっとまずい。
県知事名入りの委嘱状を免罪符に
何日でも公休扱いにできてしまう国体とは訳が違う
あくまでレジャーのマスターズ大会。
子供も当然、学校だ。
滅多に経験できない晴れ舞台に立ってもなお
現実生活と天秤にかけてしまう小市民の悲しさ・・
そんな不純なこと考えていたら、4つ目のファールを犯す。
その時・・
『17番4つファールだぞ・・』
と相手ベンチから声が・・
味方に知らせ相手を野次り、自チームに有利な状況であることを誇示する
バスケの試合ではよくあるシチュエーション。
シャカリキにディフェンスしてファールを多く取られるおいらには
よく頂戴する声である。
しかしながらこの場面
テレビと月刊バスケットでお馴染みのスター軍団である東京都が
ろくな働きもせずコートに居ても居なくても大勢に影響がないおいらの
4ファールを喜んでくれるってのは・・
正直、嬉しい。
『もっと言ってぇ〜(心の声)』である。


試合前の喫煙所で
『明日は大丈夫なんだよな・・?』と会話していた
決勝に残ることが既成事実ような東京都と
翌日に残ろうぜとはついぞ誰の口からも聞かれなかった長野県。
4ピリで離されかけた時は既に挽回の気力もなく
しゃぁないや・・という雰囲気。
最後はみんなで出て、今年のマスターズを締めくくった。


国体時代の最高位はベスト8(5位)だったこともあり
『ベスト4に入れたよぉ・・』と勇は興奮していた。
決勝では東京が大阪に勝ち、4連覇だそう。。
今年も、おやじバスケの全国トップレベルを肌で感じることができた。
全く手の届かない、飛び越えられないハードルでもなさそうな感触を得たことは
今回の収穫。
最高の舞台で最高の相手と戦えた機会に感謝したい。


(よく頑張ったぜ・・勇)




(表彰式)

(長野県と千葉県は3位)


(ありがとうございました)


長野県女子チームは・・・


準決勝で昨年敗れた埼玉県に雪辱。
決勝は千葉県と対戦し、43対47で惜しくも2位。
こちらは既に全国優勝が射程内に入っている。
天晴れです・・・
日本リーグ1部出身者2名を擁し、中外にバランス良く構成され
大会のみに集まる男子と違って、キツイ合同練習をしている長野県女子。
今年から加入の佐恵子嬢効果もあるのかな・・?
佐久クラブからはひろみキャプテンと武田順子さんが招集されている。
武田先輩・順子婦人は、夫婦でマスターズを牛耳っている。
すごいね・・・

(天晴れ女子チーム 3本指出してる意味はなんだろ・・?)
ひろみキャプテンよりコメントを頂きました。

            • -

女子は2003年からの悲願のベスト4入りが果たせ、おまけに決勝の舞台まで立つ事ができた事、本当にうれしい限りです。今までバスケができる事のすべてに感謝します。素晴らしい仲間達との出会い、それぞれが自分の役割を果たせてのチームワークの準優勝。本当に最高です。たくさんの応援、ご支援ありがとうございました。更なる上をめざしたいと思います。

                              小山ひろみ




(来年は高知だ・・)


帰りの北陸道
いつ足が攣るかわからない父さんに代わり、れい子が運転。
高速乗る前にビール買い忘れたことが、心底悔やまれた・・・